メニューを閉じる

.



メニューを閉じる


  • 吉田健太郎
  • こあき屋代表 地域おこし協力隊員
  • 1976年1月3日生まれ
  • 生まれも育ちも大阪。ひょんなことから湖南市に移住することに。湖南市地域おこし協力隊の一員です。歴史・自然の観点から湖南市の良いところをザクザク発掘中!こあき屋の代表です。
  • 中野龍馬
  • こあき屋PRプランナー ジャパニーズ株式会社代表
  • 1987年2月3日生まれ
  • 湖南市出身。三雲小→甲西中→国際情報高校卒業。今プラス管理人兼日刊!湖南市の編集長。WEB大好き。会社経営よりもWEBで色々おもしろいものを作る方に生きがいを感じている29歳です。


まず最初に、どうして地域おこし協力隊になろうと思ったのか。そのあたりから聞かせてください。僕も吉田さんの過去は、あまり知らない気がします。

地域おこし協力隊になるまでは、11年間同じ不動産会社で働いていました。売り上げを上げてなんぼの世界で、なかなかの激務でした。

ただキツかったですけど、楽しかった。営業成績も大体TOP5、悪い時でもTOP10に入ってましたね。営業マンの時は、特に「お金になるかならないかが全て」という考えで、性格も厳しかったと思います。


想像と全然違います!(笑)

(笑)丸4年で店長になってさらにイケイケになって、でも売り上げ重視、売ってなんぼの世界に嫌気もさしてきたのも事実でした。

元がバリバリ営業マンという性格でもなかったので、尚更でしたね。


辞めた時やその前は地域おこし協力隊になるというイメージはありましたか?

いえ、やめるときは全くでした。

元々、日曜日は仕事という生活でしたから、地域のイベントに参加するなんてもってのほか。隣の人とも喋ったことがないという状況で暮らしていました。でも、営業の時にお客さんが住みたい家を見つけて、喜んで契約してくれるというのはすごく快感。会社の利益のための営業ではなく、本当にお客さんが満足できるようにするのが究極の営業では?という考えと、会社を辞めた今だからこそ地域貢献もできるかなという思いもあって。

元々憧れもあった田舎暮らしを考えながら色々探していた時に見つけたのが、地域おこし協力隊です。給料は微々たるものですが、3年という縛りがちょうど良いなと思いました。長すぎても緩むし、短すぎてもプレッシャーですから、ちょうどいいかなと。


湖南市の地域おこし協力隊就任が、2014年11月。すぐに不動産関係で起業という印象はありませんでしたが、ここ数ヶ月で一気に動き出しましたね。

実は、就任して2か月くらい経ったころに、事務局長に「空き家管理とかいいんじゃないか」と言われて、今までの専門分野も活かせるなと考えていました。

ただ2015年1月くらいには住宅マップも購入しましたが、これからどうしてやっていこうと言う時に答えが見いだせなくてモチベーションがあがらない時期がありました。


空き家管理って、空き家があり、その空き家を管理することでお金になるという流れだと思うのですが、そのことにモチベーションが見出せなかったんですか?

正直、不動産とやっていることが同じだと感じて。地域おこし協力隊になった意味が見出せなかったですね。でも、何かはやらないといけない。3年という任期もありますし、何かやらなければ食べていけません。

本格的にやろうと思ったのが、2015年の4月。そのタイミングで飛び込んできたのが、滋賀県を舞台にした映画「Mother Lake」の裏方スタッフの仕事です。9月まで続き、そのあとは地域のイベント「みちくさコンパス」にかかりっきりになり、気づけば11月。

あっという間でしたが、この2つの経験を通じて、空き家管理だけではない仕組みを取り入れたいと考えるようになりました。



あの場所が空いているとかそういう情報ですか?

「空いてる」「困ってる」「そんなに空き家ってあるの?」という声ですね。空き家管理してお金を儲ける不動産屋ではなく、地域の人の「空き家管理をやってくれたら助かるのに」という声が行動のきっかけに。

同じことをやるにしても、モチベーションが違います。地域おこし協力隊としてこの地域に入り、地域にも貢献できることをするという理由が自分の中では必要でした。


なるほど。そこで一気に大きく動き出した感じですね。

そうです。管理だけではなく、空き家活性をやりたいと。今、空き家を持っている人、どうにかしたいと思っている人、何とも思っていない人、いろいろな人がいると思いますが、この人たちに「空き家は活性化できる」ということをわかって貰えたら、ぐっと動くのでは?と。

まずは空き家の持ち主の要望をしっかり汲み、動かした時には多くの人に借りてもらえるようにと考えています。


借りたい人も、物件が出てきたら嬉しい。空き家も放置ではなく、使ってもらえるようになる。ビジネスとして行うことで収入も得られる、と。

地域おこし協力隊は市に雇われていますから、市も喜ぶ。地域おこし協力隊という制度を作った人も喜ぶ。空き家をなんとかして、そこに派生するものをつなげてやろうという考えに至りました。




最初は管理だけでモチベーションが上がらなかったけれど、新しい活性化という道が見えたと。吉田さんもやる気になり、みんなも幸せになれる。

もう、ある程度「こあき屋」という一歩目を踏み出している感じですが、次は空き家をどうにかしたいと考えている人をどう動かすかということですね。

そうですね。こればかりは、公開してみないと見えないこともありますし、実績を踏んでみないとわからない部分もあります。地域おこし協力隊は、現在でも約2,500人。過去も入れたら4、5000人いるのですが、今回のケースを3年の間に形にして、しかも卒業後も収益としてその町で生きていけるようにしておく。

そうした空き家を使った地域おこし協力のモデルケースを作りたいなという思いが強くあります。しかも民間企業で、そして数年後には雇用まで生み出すというのが理想です。地域おこし協力隊として、このモデルで雇う自治体も出てくるぐらいの勢いで。


町の空き家を使って、ビジネス化できるとなればその可能性はありますね。それから、あと単純に湖南市が面白くなったらいいですよね。

そうですね。やっぱり、面白くないと人も集まりません。1人面白い人がいるのも良いですけど、集まることでもっと面白くなる。


どんどん派生して、違う人が入ってきて。特徴がないと言われているこの湖南市がより活性化して(笑)

特徴がないとか中途半端とかね(笑)


でも、行政でもない、すごくお金がたくさんあるわけじゃない、民間のすごく小さなところがやっても、こんな波が立たせられるんだというのを見せたいですよね。

なかなか知識とかがないので、今回の龍馬さんのようにガーッと後押ししてくれる存在というのは本当にありがたいですよ。ものすごく助かってます。


(笑)まぁ、吉田さんじゃなかったらやっていないと思うんです。もしこれが吉田さんが「空き家使ってビジネスをやりたい。

何千万行きたい」とかだったら、制作金額これだけでHPを作りますねで終わっていたと思うんです。でも吉田さんは、空き家を使ってもっと市をよくしていこうという考えを持つ市外の人だったから、どう変わっていくのだろうと。

目の前の目標としては、今が6月。10月に1件。来年、任期が終わるころには、10件。卒業後の吉田さんが空き家管理でご飯を食べていけるようになること。そして湖南市が面白くなるようにというのが僕の願いです。

すぐに軌道にのるとは思っていませんし、最初は食うのがカツカツでもいいかなと。ただ3年くらい経ったころには、食っていくには不便がないくらいになっていたいし、最終的には雇用を生み出したいですね。


ちなみに吉田さんの最終目的はどのような感じですか?僕は湖南市止まりですが、吉田さんは甲賀市にも派生していくと思うので、そこに乗っかっていく感じだと考えていますが。

最終目標、言っていいんですか?


はい。言ってください。この対談見ている方も知りたいことだと思います。

場所にはこだわっていません。「空き家といえば、吉田」というのが全国どこでも関係者に通用する感じにしたいなと。


今、そういう人いないですよね?

いないですし、僕がしたとしてもこのまま突っ走れるかどうかもわかりません。2番目、3番目がうまく商売したら1番目が淘汰されるかもしれませんが、そのシステムを作って細々でもいいから、全国に波及させるだけの影響力を持ちたいです。


最終、空き家活性化となった時の代名詞は吉田だと。

まぁそうですね。あそこがビジネスモデル作ってくれたなぁっていうのがどこかにちょっと残ってくれるようにしたいです。


地域の人、来てくれた人が幸せになったら大黒柱的な、ベースですね。ベース吉田(笑)。

ベース吉田(笑)。地域活性化のためという名目は、正直いっぱいあると思います。でもビジネスと結びつけてうまくいっている例は、かなり少ない。

補助金などではなく、ビジネスとして地域活性化を成り立たせたい。地域活性化ビジネスというのがちゃんと確立するというところまで持っていきたい。


いいですね。地域活性もビジネスになって、空き家もビジネスになって。きっと今は多くの人が「いや、それは理想やろ」と言うと思うんです。でもそれを実際に行ってしかも実現させる、できたということを見てもらう。ここをまずは目標としていきたいです。

できるようになりたいですね。色々な人に力を借りて、そしてやっていくしかないと覚悟を決めました。


地域をつなげる役割は誰にでもできるわけじゃないと思います。その点こあき屋は、そのあたりもカバーするというのが売りですから。地域に根ざした、地域で活動をしてきた人じゃないとできないこと。

そういう意味では、地域おこし協力隊として地域活動を行ってきた僕と、また別の角度から湖南市の地域活性化に取り組む龍馬さんが組むことで、より地域に深く入り込む「こあき屋」としての活動が可能になると思います。

まだまだ始まったばかりですが、よろしくお願いします!


こちらこそよろしくお願いします。力を合わせて、湖南市をより面白い町にしていきましょう!